脱!中澤裕子が創ったモーニング娘。

 遅めの夏休みも今日で終わり・・・。何をしていたのかというと『モーニング娘。のコンサートに行って、モーニング娘。の録画番組を見て、モーニング娘。のサイトをめぐって、モーニング娘。の・・・・・(以下ループ)』な休みでした。なので職場では家で寝ていたと言うしかないわけです。なんかわびしいですね・・・。
こんばんは、toumaです。


 この二日間ずっとハロモニを見ています。それも第一回目からです。松戸の会場前の露店(もちろんもぐりです)でDVDセットを購入したんですよ。1枚4放送分で6枚組ですから24回分、これで8,000円ならまあ安いもんですかね。このころはハロモニほとんど見ていなかったのでホント新鮮でした。何てったって市井さんがまだいて、4期が新人ですからね。今や娘。のリーダーに就任したヨッシーがおどおどしている様はある意味貴重でした。個人的にはののさんの『青色7をキュウエ(救え)』を見られただけで8,000円払った価値は充分にありました。
 まだ見ている途中なのではありますが、色々な発見があったりして楽しいですね。何より30分番組なのに歌を色々なバージョンで披露しているのがいいですよ。最近のハロモニはほとんど新曲を披露するだけですが、メンバーも変わっていることですし、昔のシングルを今のメンバー構成で改めて披露するコーナーなんかがあっても面白いんじゃないかなあと思いました。
 

 
 さてさて、今回この初期のハロモニを見て思ったことがありまして、それは『昔のメンバーのほうが個性的でガンガン自分を出していた』という言葉がまったくの誤りだということです。加入したばかりの四期はもちろんですが、なっちや矢口、圭ちゃんにしたってあまりしゃべらないし、ほとんど裕ちゃんにおんぶにだっこって感じでしたからね。もちろん回を重ねるごとにそれぞれその後のキャラっぽくなっていくのですが、今のメンバー達と比較してとりたてて優れているとは思えませんでした。touma達ファンは無意識に成長後のなっちや矢口達と比較してしまうので『初期メンに比べて今の娘は』って論法を使い勝ちですが、それが誤った比較法だというのは改めて言うまでもないんですよね。歌やダンスにしたって先日の松戸コンでの完成度から比べるとむしろこの当時のメンバーのほうが劣っている部分があるように感じました。少なくとも振りやフォーメーションの難易度は現娘。のほうが圧倒しているといっていでしょうね。
 toumaが思うに、この時期の娘。にあって今の娘。にないものはただ一つだけです。


     それは中澤裕子という存在です。


 裕ちゃんがモーニング娘。ではたしてきた役割の大きさは今さらtoumaが言うまでもなく全ての娘。ファンが心得ていることですよね。モーニング娘。がその他大勢のアイドルグループに埋没しなかったのは裕ちゃんの存在があったればこそでしょう。24歳過ぎてアイドルってどうなのよ!っていう食いつきがどれだけグループに恩恵をもたらしたことか。娘。内に限ってみてもメンバーの成長やプロ意識そして社会常識といったメンタルな部分で裕ちゃんの功績はかけがえのない宝になっています。そしてそれは世間一般にとっても分かりやすい構図だったのだと思います。
 一人だけリーダーで大人のメンバーがいて下の娘を引っ張っている、そしてそのリーダーを囲んで励まし協力し合うメンバー達、といった関係は世間一般的にもかなり好感を持たれていたのだと思います。だからこそそれを少し崩して裕ちゃんを年齢でからかうなんてことも面白くなるわけですよね。toumaが個人的にモーニング娘。に一番勢いがあったのは4期加入から裕ちゃんの卒業までの期間だと思っているのも、この時期が上の関係が一番うまく機能していた時だと思うからです。実際この時期の活躍はマジで凄かったですからね。テレビをつければモーニング娘。を見ない日は無かったですよね。
 
 そして裕ちゃん卒業後のモーニング娘。は、良くも悪くもこの時の遺産でもっていたのではないでしょうか。ミリオンにしたって大活躍したユニットにしたって全てこの時期のものですからね。そしてその遺産も大分食い尽くしてしまい、ついに一昨年の夏以降にその影響があちこちで出始めてしまったのだと思います。なっちや辻加護の卒業がそれに拍車をかけました。でも根本的には裕ちゃんを囲んで出来あがっていた幸せな相関図の終焉が娘。にやってきたのが昨年の秋だったのだと思います。
 スタンド席がガラガラの横浜アリーナ大阪城ホールを見たとき、これまでの娘。の何かが終わったのだと寂しく感じたものです。その何かが何なのかずっと分かりませんでしたが、この二日間でやっと分かりました。それは中澤裕子を囲んで出来上がっていたモーニング娘。の幸せの相関図だったのです。


 今、モーニング娘。中澤裕子はいません。中澤裕子的存在もおりません。矢口がそれに一番近い存在でしたが、そうなる前に脱退してしまいました。最年少の小春ちゃんと最年長のミキティの年齢差は裕ちゃんとなっちと同じではありますが、ミキティに裕ちゃんと同じことをしろといっても無理があるわけですよね。


 では今のモーニング娘。は駄目なのか?、駄目な方向に向かってしまうのか?


 むしろ逆なんですよ。今ここでやっと中澤裕子を乗り越えたモーニング娘。が生まれたんですよ。カオリンやなっちや矢口がいる間は不可能だった『脱中澤裕子』も、共に活動したことが無い五期メンバー以降が主力の今の体制ならすんなりできるのですよ。ここでもしも今リーダーが矢口だったらこうした流れにはなっていなかったのでしょうが、幸か不幸か矢口がああいった形で急に居なくなってしまったことで、この流れはもはや後戻りできないものになりました。そしてこの流れを確かなものにしたのは春ツアーをやりきった今のメンバー達なのです。
 あの時挫けずに最後までツアーをやり遂げて見事に梨華ちゃんを送り出した時、残ったメンバー全員が『過去のモーニング娘。』をも一緒に送り出したんじゃないかとtoumaは思っております。梨華ちゃんを囲んで最後の記念写真を撮ったときの、メンバーみんなの輝くような笑顔がtoumaにそう確信させます。もちろんそれはtoumaの勝手な脳内の幻想なわけですが、幻想でもそう信じられる様をみせてくれた今のメンバー達を信じる気持ちは、幻なんかじゃなくて本当の気持ちです。
 良きものはしっかりと受け継ぎつつ、そして中澤裕子が創りカオリンが育て上げた偉大な過去のモーニング娘。という存在に敬意をはらいつつ、これまでとは違う新しいモーニング娘。を今のメンバーで創っていって欲しいと願っております。
 


 松戸から新生モーニング娘。が始動いたしました。まだ生まれたてで頼りない部分もありますが、私達ファンがしっかりと支えてより大きなものにしていこうではありませんか。
 このツアーが終わったときどんなモーニング娘。が見えてくるのか今から楽しみです。