『リボンの騎士』という名の挑戦

 遅い梅雨明けがきたら今度は猛暑ですか。弛んだ身体には堪えますなあ。夏バテなんてしたことなかったのに最近はどうも調子が出ない日々が続きますわ。いくらスチャラカリーマンでももう少し気合いれて仕事しないとね。
 こんにちは、toumaです。



 紺ちゃんの感動の卒業式からはや2週間。娘。界隈は既にミュージカル一色ですね。展開が速いのはいつものことではありますが、もう少しゆっくりしたいかなあというのも正直な気持ちではありました。しかしこれもモーニング娘。というグループの宿命、ならばそれを応援するファンも流れに負けずに追いかけなくてはなりませんね。まだまだこの流れから脱落はしたくありませんし、娘。という船を追いかける情熱もみなぎっておりますからね。娘。ファンはタフでなければやっていけませんよ。


 さてさてそんなこんなでtoumaも『リボンの騎士』を観劇してまいりました。toumaは週末にしか参加できないので、来週以降ですとなっちやあややのゲスト参加の公演になってしまうので、スタンダードな公演をまずは知っておきたいと思いまして昨日参加してきました。しかし新宿の繁華街に娘。ってなんか違和感があって不思議な感覚ですね。歌舞伎町の映画街は子供のころからよく行っていたのですが、コマ劇場に入ったのは初めてだということに気が付いて、今更ながら娘。を追っていると色々な初めてを体感できるなあと感慨深いものがありました。
 ぴあで取った席は最後列の一つ前の列でしたが、ほぼ真ん中の位置でしたし舞台全体を見渡すには不足はないし充分でしたね。後方の10列くらいがおそらくA席なのでしょうが、横浜アリーナやら武道館の宇宙席に比べれば全然神席ですよ。これで5千円ならまったく損はないでしょう。同じように考えている人が多いのか後方の席はほぼ埋まっていましたね。逆に中列あたりに空席があったりして、やはりシビアな世界だなあと実感しました。まあ全体では9割方観客が入っていましたからよかったですけどね。
 
 
  肝心の公演内容についてですが、ネタバレは避けるのでくわしい中身には触れられませんが、しっかりとしたミュージカルであったということは断言してよいかと思います。ストーリーもまとまっていましたしね。まあツッコミしたい部分は多々ありますし不満もないわけではないのですが、それは言い出せばキリが無いレベルであって、概ね楽しめる物語であったと思います。
 ことストーリーテイリングという部分では、toumaの世代は宮崎駿やルーカスやスピルバーグやらの全盛期の作品を見て育ってきてますし、少年ジャンプ全盛期の作品群も体験してきているしで、求めるレベル事体がかなり高い所にあるわけですよ。なもんで「物語の展開」という点ではかなり厳しい目を持っているわけですよ。演劇だったりミュージカルという面では素人ですが、ことストーリーテイリングという点ではホント厳しい批評家達になるんですよ。(だから最近のジブリ作品にはかなり厳しい意見を持っております。『未来少年コナン』のころから宮崎アニメに親しんできた世代には最近の作品は寂しい限りです)今回の「リボンの騎士」も、物語という点では多少不満もあるし、もう一工夫あってもよかったかなと思ってしまうんですよね。
  ただモーニング娘。が行うミュージカルとしては質の高いものを提供していると思いますし、チケット代に見合った楽しみを与えてくれる作品になっていると思いますよ。


  toumaが今回嬉しかったのは、娘。達の歌唱が素晴らしかったことなんですよね。この点はもう絶賛してよいかと思います。愛ちゃんの透き通った歌声、よっすぃ〜の力強い歌声、そしてミキティの圧倒的な迫力、どれもこれも第一級品のものでした。特にミキティの魔女へケートは素晴らしかったですね。存在感といい歌声といい、ホント凄いものを見せてもらいました。この魔女の役が実は物語のキーにもなっていて単なる悪役ではない所が物語に深みを与えています。先ほどストーリーテイリングで不満を申し上げましたが、あくまでも最上級の作品に比べるとという意味で、こうした深みのある役を配置してくれたことからもスタッフ達の本気具合はビンビン伝わってきましたよ。touma的にも魔女へケートはとても魅力を感じましたね。サファイヤ姫が表の主人公だとすると魔女へケートは裏の主役といったところでしょうか。これを演じきるには相当の存在感と実力が必要ですからミキティという配役はまさにハマリでしたね。演出の木村先生はさすがだと思いました。
 他のメンバー達にもそれぞれ見せ場があって偏っていないのは凄いですね。ガキさんにも主要な見せ場が少なくとも2箇所はあるので新垣ファンも一安心でした(笑)。淑女姿のガキさんはホント素敵でしたわ。騎士に扮した御姿も凛々しかったし、もうそれを見れただけで5千円なんて安いもんですよ!もちろん歌もよかったですね。声の通りが格段に向上しておりました。
 とにかく娘。メンバー全員の歌唱力が一段も二段も上がっているのがよく分かりました。これはもう手放しで賞賛してよいかと思いますし、ミュージカルとしてしっかりと成立している最大の成功要因だと思います。たくさんの方にぜひとも聴いてもらいたいですね。

 
  
 とにかく娘。達が本気で取り組んできたことがダイレクトに伝わってくる作品になっています。それが何より嬉しかったですね。いい部分が多々あり、不満な部分も少々あり、でもそれもこれも全部含めて充分楽しめました。そして何よりもモーニング娘。が挑戦している姿に素直に拍手を送りたくなりました。この舞台をやりきったら娘。は確実に新しい世界へステップアップできますね。素直にそう信じられますよ。

 
  まだ見ていない方、モーニング娘。の挑戦をぜひ見届けてあげて下さい。きっと新しい何かを感じられるはずですよ。